勉強のコツ 14
今回はやる気の出し方について紹介致します。
ハーバード大学のテレサ・アマビール教授が書いた「前進の法則」という本によると、「自分にとって意味のある仕事が前に進んでいる時、人間は最もモチベーションが高まる」そうです。
彼女が行った実験の中にとても興味深いものがあります。2010年に行われたもので、コーヒー1杯につき1つのスタンプが押されるスタンプカードを使ったものがあります。これは、参加者を2グループにわけ、それぞれのグループに以下のスタンプカード配布し、どちらのほうが早くポイントを貯めるのかを調べたものです。
@「スタンプ10個でコーヒー1杯無料」と書かれたスタンプカード
A「スタンプ12個でコーヒー1杯無料」と書かれたスタンプカード
※Aのカードには、すでに2つのスタンプが押されている
どちらも10杯のコーヒーを買えば1杯無料なのは同じですが、グループAの方がスタンプの溜まるスピードが速かったそうです。
本当は自分で貯めた訳ではない2つのスタンプによって、スタンプカードを進めているような感覚になり、スタンプを集めるモチベーションが上がるというわけです。
これを応用したものがスポーツ選手などがよく使うテクニックで「小さな目標をたててそれをしっかりこなしていく」というもので、アマビール教授の統計によると、最初は「こんなの大したことない」と思ったことの28%が、実際には後でモチベーションを大きく左右する要素になっていたそうです。
勉強でこれらを応用すると、@やる気がなくてもまずは勉強道具を出して机に向かってみる。Aやる気がなくてもとりあえず5分だけやってみる。B明日の小さな勉強目標を立てる。といったようなものになります。
勉強は始めるまでが勝負です。やる気がないからとしないのではなく、やる気を出すために「とりあえず始めてみる」ことから始めてみましょう。
スタッフ日記 2021.11.10